大容量のスペースがあり大型の食材も難なく冷やせる業務用冷蔵庫ですが、家庭用の冷蔵庫と処分方法が異なるのはご存じでしょうか?今回は、業務用冷蔵庫の処分方法を6つに分けてご紹介します。
新品を購入する場合や退去する場合などシーン別の処分方法や、処分費用についてもまとめておりますので、業務用冷蔵庫を処分する際は参考にしてください。
この記事を読んでわかること
- 業務用冷蔵庫を自治体で処分することはできない
- 業務用冷蔵庫は産業廃棄物に分類されるため
- 処分するなら専門の業者に依頼する必要がある
- 業務用冷蔵庫の処分費用は50,000円以上かかることも
- 業務用冷蔵庫を手間なく簡単に処分するなら不用品回収業者がおすすめ
業務用冷蔵庫を処分について知っておきたいこと

業務用冷蔵庫を処分する前に、業務用冷蔵庫は家庭用の冷蔵庫と処分方法が異なることを知っておきましょう。家庭用の冷蔵庫のようにリサイクルされず、産業廃棄物に区分されます。
家庭用冷蔵庫を処分したい方は、家庭用冷蔵庫を無料で処分する方法の記事をご覧ください。
業務用冷蔵庫は「産業廃棄物」扱いになる
業務用の冷蔵庫は産業廃棄物扱いになりますので、産業廃棄物収集運搬業者の許可を持った業者に破棄してもらう必要があります。 もちろん、自治体で粗大ゴミとして回収してもらうこともできません。
業務用の冷蔵庫を処分する際はフロンガスが排出されますので、適切にフロンガスを処理してくれる業者に依頼するようにしましょう。フロンガス回収に必要な許可を得ていない業者の場合、フロン類回収業者に事前にフロンガスを処理してもらってから回収してもらう必要があります。
業務用冷蔵庫に分類される製品
業務用冷蔵庫は上が作業台になっているコールドテーブルや厨房用冷蔵庫だけでなく、ショーケースや製氷機、お寿司屋さんにあるようなネタケースも業務用冷蔵庫です。家庭用で使う冷蔵庫やワインセラー以外は業務用の冷蔵庫という扱いになり、産業廃棄物として処分する必要があります。
下記のような冷蔵庫は業務用扱いになりますので、ご注意ください。
産業廃棄物になる冷蔵庫
- コールドテーブル
- 厨房用冷蔵庫
- ネタケース
- ショーケース(ケーキ用やビール用なども含む)
- 製氷機
- 冷凍ストッカー
産業廃棄物マニュフェストに要注意
業務用冷蔵庫は基本的に「産業廃棄物」に該当します。
家電リサイクル法の対象外となっているので、業務用冷蔵庫を処分する場合は産業物処理法に則って処分する必要があります。
その場合、産業廃棄物処理業者に依頼する方法が一般的です。
産業廃棄物処理業者に依頼すると、マニフェストを発行してくれます。
マニフェストとは、依頼した産業廃棄物が適切に処理されたことを証明してくれる書類です。
適切に処分するためにも、業務用冷蔵庫の処分を業者に依頼する場合はマニフェストを発行してくれる業者を選びましょう。
業務用冷蔵庫を処分する6つの方法

業務用冷蔵庫の処分方法を、6つに分けて解説していきます。それぞれのメリットについてもご紹介しますので、ご都合に合わせて処分方法を選んでください。
産業廃棄物運搬業者に回収を依頼する
一番確実な方法が、産業廃棄物回収業者に依頼する方法です。自治体のホームページ等でも産業廃棄物収集運搬業者の名簿が公開されていますので、そちらを参考にして依頼してください。
産業廃棄物収集運搬業者の許可を得ていない業者に依頼した場合、不法投棄など適正でない処理方法で破棄される恐れがあります。依頼者にも罰則が科せられる恐れがありますので、必ず許可を得ている業者に依頼してください。
産業廃棄物収集運搬業者メリット・デメリット |
【メリット】
適切に処分してもらえる |
【デメリット】
費用が高い
一部、産業廃棄物収集運搬業者の許可を得ていない悪質な業者がある |
業務用機器の買取専門店に買い取ってもらう
まだ使用できる状態の冷蔵庫であれば、買い取ってもらいましょう。業務用の冷蔵庫は、業務用機器の買取専門店などで多く取引されています。
一般のリサイクルショップで買い取ってもらえるケースもありますが、適正な価格で買い取ってもらえないことも多いため、専門的な知識がある専門店に買い取ってもらうのがおすすめです。
業務用冷蔵庫でトップシェアを誇るホシザキの製品は特に需要が高く、ホシザキ専門の買取業者もあります。ホシザキの製品であれば、製造10年以内なら壊れていても買い取ってくれるケースもあります。
買取してもらうメリット・デメリット |
【メリット】
買い取ってもらえば処分費用がかからない
手元にお金が残る |
【デメリット】
基本的にはまだ使用できる状態のものに限る |
販売店に引き取ってもらう
新しい業務用冷蔵庫を購入するなら、販売店に古いものを引き取ってもらえる場合があります。
下取りしてもらえるなら購入金額を安くすませることができますので、販売店に確認してみてください。
販売店に引き取ってもらうメリット・デメリット |
【メリット】
無料で処分できる
下取りしてもらえば購入金額が安くなる |
【デメリット】
新品購入時に限る
販売店によっては対応していない |
居抜き譲渡する
飲食店を閉店するために業務用冷蔵庫が不要になったのであれば、「居抜き譲渡」を検討しましょう。退去時に冷蔵庫などの設備を残したまま物件を売却することで付加価値をつけられるので、退去費用を抑えるだけでなく、売却価格を上げることにもつながります。
次の入居者も飲食店を営業するなら初期費用を抑えられるので、双方にメリットがあります。次の入居者の条件と合致しなければ交渉は成立しませんので、退去日まで余裕をもって売却を進めてください。
居抜きで譲渡するメリット・デメリット |
【メリット】
退去費用を抑えられる
物件に付加価値を付けて売却できる |
【デメリット】
まだ使用できる状態のものに限る
次の入居者のイメージと合わないと売却できない
次の入居者が飲食店営業の場合に限る |
フリマアプリで売却も可能
メルカリやラクマなどのフリマアプリでも、業務用冷蔵庫の取引がされています。自分の好きな価格で出品できるので、買取店などで思ったような値段がつかない場合は出品してみるのも良いですね。
業務用冷蔵庫はかなり重さも大きさもあるので、配送料がかなり高額になりますので、それを考慮して価格を設定してください。購入者を近隣のエリアに限定する、もしくは送料を購入者負担にするといった方法もあります。
フリマアプリでメリット・デメリット |
【メリット】
自分で価格設定ができる |
【デメリット】
配送料が高いので設定に工夫が必要 |
産業廃棄物を処理できる不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者の中には、産業廃棄物運搬業者の許可を取得しているところもあります。許可を得ている業者であれば、業務用の家電や事業所のゴミも処分してもらえますので、様々な不用品をまとめて引き取ってもらうことが可能です。
即日対応してくれる業者も多いので、急いで退去する時にも頼りになります。
不用品回収業者に依頼するメリット・デメリット |
【メリット】
即日対応してもらえる
その他不用品もまとめて引き取りに来てもらえる |
【デメリット】
費用が高い
一部悪質な業者がある |
悪質な業者に注意してください
産業廃棄物収集運搬業者や不用品回収業者の中には、一部悪質な業者が紛れていますので注意してください。
業務用冷蔵庫は産業廃棄物扱いになりますので、処分するには産業廃棄物収集運搬業者の許可が必要です。悪質な業者は許可を得ずに営業しているところがほとんどですので、必ず自治体の許可を得ているかどうか確認してから依頼するようにしましょう。
業務用冷蔵庫を処分する適切なタイミングはいつ?

業務用冷蔵庫は、平均6年から10年が処分するタイミングとして適切といえます。
もちろん使用状況によっても変わってきますが、業務用冷蔵庫の減価償却費として計上できる耐用年数は6年間となっているため、処分するタイミングを逃しがちな方は6年を処分の目安にしてください。
また、使用状況によっては長く使用することもできますが古い製品になると電力消費量が多くなり、電気代も高くなってしまいます。
業務用冷蔵庫を6年以上使用し続けている場合は、買い替えた方が電気代のコスパがよくなるでしょう。
業務用冷蔵庫の処分費用

業務用冷蔵庫を処分する際の費用の相場をまとめました。産業廃棄物収集運搬業者ではフロンガス使用のものとノンフロンのもので大きく回収費用が異なりますので、お手元の製品がどちらのものか確認しておきましょう。
業務用冷蔵庫を処分する時の費用相場(※2023年5月現在) |
産業廃棄物収集運搬業者 |
フロンガス使用の冷蔵庫 |
50,000~100,000円 |
ノンフロンの冷蔵庫 |
20,000~40,000円 |
不用品回収業者で処分する |
3枚扉のコールドテーブル |
20,000~30,000円 |
4枚扉の業務用冷蔵庫 |
35,000~50,000円 |
【シーン別】おすすめの業務用冷蔵庫の処分方法

業務用冷蔵庫の処分方法を6つに分けて紹介しましたが、状況によって適切な処分方法は違います。シーン別におすすめの処分方法を紹介しますので、参考にしてください。
【シーン別】おすすめの業務用冷蔵庫の処分方法
- 新しい業務用冷蔵庫と交換する場合
- 営業していた店舗を退去する場合
- 冷蔵庫以外にも処分品が多い場合
新しい業務用冷蔵庫と交換する場合
新しい冷蔵庫を購入する場合は、販売店が引き取りサービスを行っていないか確認しましょう。引取りしてもらえるのであれば処分費用を抑えられますし、下取りしてもらえるなら購入費用を安くできます。
営業していた店舗を退去する場合
退去する場合は、冷蔵庫など業務用機器を残したまま物件を売却する「居抜き譲渡」がおすすめです。什器や冷蔵庫など大型機器を処分する必要がないので、処分費用を抑えられますし、物件に付加価値を付けることができます。
居抜き譲渡できるのは次の入居者が飲食店の場合に限られますので、売却に時間がかかるケースもあります。スケジュールに余裕をもって売却活動を行ってください。
冷蔵庫以外にも処分品が多い場合
冷蔵庫以外にも様々な処分品が多い場合は、まとめて回収してくれる不用品回収業者がおすすめです。産業廃棄物収集運搬業者の許可を取得している不用
品回収業者であれば、業務用冷蔵庫などの産業廃棄物も一緒に処理してくれます。
業務用冷蔵庫を処分してくれる優良な業者選びのポイント

ここでは業務用冷蔵庫を処分してくれる優良な業者選びのポイントを紹介します。
適切に処分してくれる業者は、法に則って責任もって処分してくれるので安心です。
悪徳業者に不法投棄された場合は、こちらが責任を負わなければならなくなる可能性もあるので、処分を依頼する業者はしっかり選びましょう。
自治体の許可を得て運営している
業務用冷蔵庫は家電リサイクル品目の対象外のため、必ず産業廃棄物運搬業の許可を持った業者に引き取ってもらいましょう。
処分の依頼を検討している業者のホームページを検索することや、各都道府県が公開している「産業廃棄物処理業者名簿」から調べることもできます。
業者に依頼する前には、必ず自治体の許可を得て運営されているかどうかを確認してから問い合わせるようにしましょう。
複数の業者から見積もりを取って比較する
なるべく処分費用を安く抑えたい方は複数の業者に見積もりをとってから利用を検討することをおすすめします。
業者によって料金形態の内容や、サービス内容が異なるので注意が必要です。
たとえば、2階で店舗を運営している場合はオプション料金が発生して処分料金が高くなることもあれば、パック料金として安く処分してくれる業者もいます。
さらに見積もりを依頼した際の業者の対応で決めることもできるので、最後まで気持ちよく取引を終わらせたい方は、実際に見積もりを依頼した方がよいでしょう。
直接見積もりを依頼して検討する時間の余裕がない方は、一括査定サイトを利用して料金比較を行うこともひとつの方法です。
一括査定サイトではおおまかな見積料金を比較できます。
処分にお急ぎの方で、なるべく安く処分してくれる業者を探している方は、ぜひ活用してみてください。
口コミや評判がいい
どのような対応をされるのか不安な方や、本当に誠実な対応をしてくれるのか心配な方は、口コミや評判を調べてみましょう。
口コミや評判を確認することで、実際に利用した人の満足度を知ることができます。
良い口コミが多いと最後まで安心して処分を依頼することができる可能性が高いです。
サービス内容も重視して業者選びを行いたい方は、処分を依頼する前に業者の口コミを確認してから問い合わせを行うことをおすすめします。
業務用冷蔵庫の処分なら日本不用品回収センターへ!

業務用冷蔵庫の処分なら、日本不用品回収センターにお任せください。家庭やオフィスの粗大ゴミも、まとめて回収いたします。
ご連絡いただいたその日に伺うこともできますので、退去日が迫っている時でも安心してご依頼いただけます。深夜や早朝の時間帯の回収にも応じておりますので、「忙しくて片付けられない」という方もまずはご相談ください!
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業務用冷蔵庫の処分に関するよくある質問

業務用冷蔵庫の処分に関するよくある質問をまとめました。業務用冷蔵庫の処分をお考えの際は是非参考にしてください。
業務用冷蔵庫の処分に関するよくある質問
- ノンフロンの業務用冷蔵庫はどうやって処分する?
- 業務用冷蔵庫を無料で引き取ってもらう方法はある?
- 業務用冷蔵庫を直接持ち込んで処分してもらうことはできる?
ノンフロンの業務用冷蔵庫はどうやって処分する?
ノンフロンの冷蔵庫の場合も、基本的には処分方法は変わりません。業務用であればノンフロンでも家電リサイクルや自治体の粗大ゴミでは回収されませんので、産業廃棄物収集運搬業者の許可を取得した業者に回収を依頼してください。
フロンガス使用の冷蔵庫に比べてノンフロンの冷蔵庫の方が、処分費用は比較的安いです。
業務用冷蔵庫を無料で引き取ってもらう方法はある?
新規購入時であれば、販売店に古い製品を引き取ってもらうことで無料で処分できますので、販売店に問い合わせてみましょう。
他にも処分費用をかけずに処分する方法としては、買い取ってもらう方法や居抜き譲渡する方法があります。人気のメーカー品であれば、製造10年以内なら壊れているものでも買い取ってくれる買取店もあります。
どの条件にも当てはまらない場合、残念ながら無料では処分できません。「無料回収」をアピールしている回収業者は、不法投棄など違法な処理方法で処分するため、利用しないでください。
業務用冷蔵庫を直接持ち込んで処分してもらうことはできる?
業務用冷蔵庫は、産業廃棄物収集運搬業者の許可を得ている業者に直接処理場に持ち込むこともできます。業者によっては持ち込みの対応をしていませんので、事前に持ち込み可能か確認してください。
クリーンセンターなど一般ゴミを処理する施設では、産業廃棄物に区分される業務用冷蔵庫は引き取ってもらえません。必ず産業廃棄物収集運搬業者の許可を得た業者に処理してもらってください。
米の冷蔵庫の処分方法は?
米の保冷庫も家庭用冷蔵庫との取り扱い方法とは別なので、専門の業者に処分を依頼することが一般的です。
買い替えを検討している方は、引き取り業務を行っているメーカーの保冷庫を購入することで、買い替えと処分を同時に済ませることができます。
買い替えによる引き取りを検討されている方は、業者によって指定の製品のみ引き取りの対象になるケースがあるので注意しましょう。
引き取りや購入を検討する前は、購入する製品を決めてから業者を探すことをおすすめします。
業務用冷蔵庫の区分は?
業務用冷蔵庫は「ノンフロン業務用冷蔵庫」、「フロンガス使用の業務用冷蔵庫」の2種類に区分されます。
フロンガス使用の業務用冷蔵庫の場合は、フロン排出規制法に基づいて、フロンガスを適正な処理をしたうえで処分する必要があります。
フロンガスの場合は「第一種フロンガス類回収業者」に選定されている業者に依頼することで、適正な処分方法で処理してもらうことができるでしょう。
業者によってフロンガスを回収できる業者と、フロンガス回収済の業務用冷蔵庫のみの回収しか承っていない業者がいるので、処分を依頼する前に確認しておくことをおすすめします。
業務用冷蔵庫の処分方法 まとめ
業務用冷蔵庫は「産業廃棄物」の区分になりますので、家庭用の冷蔵庫のように家電リサイクルや自治体の粗大ゴミなどでは回収してもらえません。必ず産業廃棄物収集運搬業者の許可を取得した業者に処分をお願いしてください。
新規購入時であれば、販売店に引き取ってもらうこともできます。
まだ使用できる状態の冷蔵庫であれば、買取や居抜き譲渡といった方法もあります。業務用製品の査定を依頼する時は、業務用機器の専門店で買い取ってもらいましょう。
他にも不用品が多い場合は、まとめて回収してくれる不用品回収業者の利用が便利です。即日対応しているところもあるので、急いで回収して欲しい時にも頼りになります。
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