空き家をそのまま放置すると周辺環境に悪影響を及ぼすため、しっかり管理する必要があります。不要なものをすべて搬出して処分するとなると大変な労力がかかりそうですが、自力でできるのでしょうか。
この記事では、自力で空き家を片付けるときの手順や効率的に作業するコツを紹介します。業者に依頼した方がいいケースやその際の費用、気になる補助金についても解説します。
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空き家の片付けは自力でできる?
間取りがそれほど広くなく、片付けにかける日数に余裕があるなら、自力で片付けを行えます。2DKや2LDKまでであれば、業者を利用せずに片付ける人も多いです。
片付けには掃除も必要になるので、水回りが使えるかどうかもチェックしておきましょう。
空き家を片付けなくてはいけない理由
空き家をそのまま放置しておくと、放火や不法侵入のリスクが高まります。周辺の治安にも影響するため、しっかりと管理しましょう。
倒壊してしまうと、近隣の住居にも大きな損害をもたらします。そういった被害を防ぐため、管理が不十分だと「特定空き家」に指定されるようになりました。
特定空き家に指定されると、固定資産税が6倍もの金額になります。
空き家の片付けを行う手順
空き家の片付けを行う場合は、まず親類と話し合い、所有権は誰にあるのか、何を残すのか決めておきます。片付けた後、売却するのか賃貸に出すのか、どのように活用するのかも話しておくと良いでしょう。
遺品整理が原因で、親族間の関係が壊れたという事例も少なくありません。物の価値は人によって違うので、1人で勝手に片付けず、少なくとも2人以上で作業しましょう。
しばらく空き家の状態で放置していたなら、害虫の対策を行なってから片付けを始めましょう。片付けが終わった後は、掃除をして終了です。
STEP.1
親族間で話し合う
家の所有権や片付けた後の活用法、形見分けについて話し合います。
STEP.2
害虫対策
殺虫剤を用意しておきます。
作業の前日には、煙式の殺虫剤も使用しておきましょう。
STEP.3
仕分け
空き家に残された荷物を「残すもの」「捨てるもの」に分別していきます。
STEP.4
不用品の処分
不要なものを処分します。
自治体の規定に合わせて分別しましょう。
STEP.5
掃除
荷物を運び出した後は埃をはらい、拭き掃除で仕上げます。
空き家の片付けを効率的に進めるコツ
片付けを途中で挫折せずに終わらせるためには、効率よく作業する必要があります。片付けを効率的に進めるポイントは、下記の4つです。
処分スケジュールを把握しておく
ゴミの日は自治体によって異なり、タイミングを逃すと不燃ゴミの収集が数週間先になるケースもあります。何日もゴミを保管することにならないよう、収集日を確認しておきましょう。
粗大ゴミに関しても、「月2回の収集日」「予約から2週間後」など地域によって収集ペースや回収速度にばらつきがあります。遅い地域だと1ヶ月先になる場合もあるので、事前に収集ペースを把握しておくとスムーズです。
捨ててはいけないものを先に捜索しておく
捨ててはいけないものはリストアップし、先に捜索しておくと作業が効率よく進みます。すぐに見つからない場合は、捜索を意識しながら仕分けましょう。
捨ててはいけないものに該当するのは、手続きに必要な書類や身分証明書、価値があり売却できそうなもの、形見として残したいものなどです。
保管しておくもの
- 契約書や権利書・遺書など
- 通帳・クレジットカード・印鑑
- 身分証明書
- 貴金属類やブランド品
- レンタル品
- 思い出としてとっておきたいもの
基本的には「捨てる」を心がける
すべての生活用品に対して「捨てる」「捨てない」と判断していると非常に時間がかかるので、判断に迷うものは捨てるよう心がけましょう。写真に収めてデータとして残しておくと、残すものを減らせます。
どうしても迷うものが多ければ、仕分けの段階で「保留するもの」の項目を設け、作業を進めましょう。
エリアごとに片付けていく
一部屋ずつ片付けを完了していくと、全体の進捗がわかりやすくなります。複数の部屋を同時進行で片付けると、作業の終わりが見えづらく、作業スピードは低下していきます。
片付いた実感があるとモチベーションを継続しながら片付けられるでしょう。片付いた部屋は、ゴミを一時保管するスペースとしても活用できます。
空き家の片付けを業者に依頼した方がいいケース
自力での片付けに挫折してしまった場合は、不用品回収業者の利用も検討しましょう。下記のようなケースは、プロの手を借りた方がスムーズに作業を終えられます。
3LDK以上ある場合
部屋数が多いと、それだけ作業に時間がかかります。家具や家電も大型のものが増え、運搬も困難になるでしょう。
3LDKの片付けにかかる期間は、一般的に3ヶ月ほどです。押入れやタンスに生活用品が詰め込まれていると半年ほどかかる場合もあり、途中で片付けを中断してしまうことも。
業者に依頼すると、早くて数時間、遅くとも2〜3日で作業が終わります。
貴重品・重要書類の探索が必要
「どこに何があるかわからない」といった状態であれば、遺品整理士が在籍しているところに依頼しましょう。貴重品を仕舞い込む場所にはいくつかパターンがあり、豊富な経験から遺失物を見つけてくれます。
捨てるか残すか迷いがちな人も、遺品整理士に相談しながらの作業がおすすめです。
急いで片付けたいとき
空き家の片付けは人手が必要ですが、「仕事が休めない」「スケジュールが合わない」など思うように進まない場合もあるでしょう。
不用品回収業者に依頼すると、最短で連絡したその日に回収に来てくれ、スピーディに片付けを開始します。「いつまでも固定資産税を払えない」「売却する話が進んでいる」など、急いで処分したい場合は業者に依頼するのがおすすめです。
中には、鍵を預ければ立ち合い不要で作業してくれる業者もあります。遠方で頻繁に通えないという方も、業者への依頼がおすすめです。
体力的に難しく片付けられない場合
「体調を崩し体力的に難しい」「両親を亡くして落ち込みが激しく、片付けどころではない」など、心身さまざまな面から片付けができない場合もあります。ただし空き家をそのまま放置するわけにもいかないので、その際は無理をせず業者に任せましょう。
分別から搬出、処分まで一連の作業をすべて任せられます。
空き家の片付けを業者に依頼したときの費用相場
空き家の片付けを業者に依頼した際の費用の相場をまとめました。部屋の間取りだけでなく、作業時間やスタッフの人数によっても費用は左右されます。
「荷物が多い」「重たい家具がある」など搬出に人手や時間がかかる場合は、料金も高くなるでしょう。
トラックを停められる駐車場が空き家から遠い、3階以上でエレベーターがないなど立地条件によっても費用は変わります。
空き家片付けの料金相場(2024年10月現在)
|
間取り |
スタッフの人数 |
作業時間 |
料金相場 |
1R・1K |
1〜2人 |
30分〜2時間ほど |
35,000円〜 |
1LDK |
2〜3人 |
2〜4時間 |
50,000円〜 |
2LDK |
2〜4人 |
2〜6時間 |
100,000円〜 |
1LDK |
3〜5人 |
5〜8時間 |
150,000円〜 |
業者のほとんどは「トラック積み放題」といった定額パックを用意しています。うまく活用できれば、お得に片付けられるでしょう。
料金設定や、パック内に含まれるサービス内容は業者ごとに違うので、いくつかの業者から相見積もりを取って比較し、よりお得に利用できる業者を見つけてください。
空き家の片付けに利用できる補助金は?
空き家を売却する場合、相続して3年以内であれば、要件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円の特別控除が受けられます。
参考:国土交通省 空き家の発生を抑制するための特例措置についてはこちら
自治体ごとに設けられている補助金制度もあるので、うまく活用しましょう。補助金が出るのは、解体工事やリフォーム、改修などの費用です。
自治体の空き家活用における補助金の例
- 空き家の解体工事・撤去
- 空き家のリフォーム・改修
- 店舗や集会所など空き家の利用
- 他地域の転入者による空き家の取得
横浜市
神奈川県横浜市では、空き家のマッチング制度が設けられており、空き家の活用方法を専門家に相談可能です。改修やリノベーション、売却の際には補助金の支給制度もあります。
参考:横浜市の空き家の補助金制度についてはこちら
大阪市
大阪府大阪市では、空き家の所有者や空き家取得予定者に対し、補助金制度を設けています。性能向上に関する改修工事や、地域まちづくりに関するリノベーションであれば、補助金を受け取れるでしょう。
高齢者サロンや子ども食堂といった地域に開かれた施設にリノベーションする場合は、最大300万円まで補助金が出ます。
参考:大阪市の空家利活用改修補助制度についてはこちら
空き家の片付けなら日本不用品回収センターにお任せ!
空き家の片付けなら、日本不用品回収センターにご相談ください。足の踏み場もない、害虫や悪臭が発生しているなど、どんな状態の空き家でもお片付けいたします。
鍵を預けていただければ、立ち合い不要での片付けも可能です。
幅広い定額パックを用意しており、不用品の量に合わせて無駄のないプランをご提供いたします。お電話は24時間対応しておりますので、まずはお問い合わせください。
日本不用品回収センターの特徴
- 年間20,000件を超える回収実績
- 幅広い定額パックを用意
- 立ち合いなしの回収も可能
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日本不用品回収センターは即日回収も可能
日本不用品回収センターは、即日回収可能です。ご連絡いただいたその日に回収に伺いますので、急いで処分したいときはぜひご相談ください。
早朝や深夜の回収もできますので、回収時間についても柔軟な対応が可能です。
日本不用品回収センターを利用したお客様の声
日本不用品回収センターで、不用品の回収を依頼したお客様よりいただいた評価をご紹介します。
即日空き家を片付けてくれる業者を探したところ、日本不用品回収センターさんを見つけました。足の踏み場もないほど散らかっていたのですが、終始真摯な対応で作業していただきました。自分で片付けられる状態ではなかったので、本当に助かりました。
買い取ってくれたものもあるので、思いの外費用も安くすみました。
タンスを捨てたかったのですが、自治体に回収を依頼したところ、2週間後と言われました。2週間もタンスを部屋に置いておくのが難しかったので、即日回収できるというこちらにお願いしました。「捨てたい」と思った時に来てくれてありがたかったです。
状態の良いものは買取し、処分費用から差し引きいたします。空き家の片付けでお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。
まとめ
空き家を片付ける際は、後にトラブルにならないよう親族間で話し合ってから始めます。いるものといらないものに分け、いらないものを捨てたら掃除をして完了です。
2DK、2LDK程度の広さであれば自力でも片付けられますが、3LDK以上あると片付けるのに3〜6ヶ月ほどかかるので、業者に依頼するのがおすすめです。
急いで片付けたい場合も、プロの手を借りればスムーズに作業が終わるでしょう。
自治体によっては空き家の改修や解体、売却に補助金が出るので、お住まいの地域の制度を調べてから空き家の活用法を決めるのがおすすめです。
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