香典袋の保管期間に定めはありません。四十九日法要を終えて、心が落ち着いたら処分してもかまいません。
故人を弔うために、お通夜には縁のあった方々が香典を手に参列します。丁寧に表書きや書かれており故人を偲ぶ気持ちが伝わるものですが、ずっと保管しているわけにもいかないですよね。
「そのまま捨てるのは抵抗がある」という方に向けて、今回の記事では香典袋を処分する方法について解説します。香典袋を処分するタイミングや、捨てる時の注意点についても解説いたしますので、香典袋の処分に悩んでいる方は参考にしてください。
香典袋を処分するのにお焚き上げは必要?
香典袋を処分する際に、お焚き上げをしてもらう必要はありません。そのままゴミとして処分しても大丈夫です。
お焚き上げはそもそも「魂が宿っているものから魂を抜く」行為ですので、遺族に金銭を渡す香典袋には「魂は宿っていない」と考えられています。
また、穢れているものではないので「塩を振って清める」といった必要もありません。
気持ちのこもったものですから、「そのまま処分するのは抵抗がある」という方もいるでしょう。遺族の品をお焚き上げする機会があるのなら合わせてお願いすると良いでしょう。
香典袋を処分する際の注意点
香典袋を捨てる前に、確認していただきたい点がいくつかあります。香典袋を処分する際の注意点をまとめたので、捨てる前にチェックしておきましょう。
香典袋を処分する時の注意点
- 氏名や住所など個人情報に注意して処分する
- 処分する前に香典帳に記録を取っておく
- 香典袋は再利用できない
氏名や住所など個人情報に注意して処分する
香典袋には、住所や氏名など個人情報がかかれています。そのまま処分すると個人情報が流出してしまう可能性があります。
シュレッダーで細かく粉砕してからゴミ袋に入れるなど、個人情報の取扱いに注意してください。
シュレッダーは小型のものであれば、3,000円ほどで購入できます。
枚数があまり多くない場合は、ハサミで裁断してしまうのも良いでしょう。複数枚の刃が付いたシュレッダーばさみであれば1,000円ほどで購入できますので、香典袋の枚数に合わせて裁断方法を選んでください。
処分する前に香典帳に記録を取っておく
香典をいただいた方には、香典返しを行います。誰からいただいたのかわからないことにはお返しができませんので、香典袋を処分する前に香典をもらった方の氏名と住所、香典帳に記載しておくようにしましょう。
パソコンなどにデータとして残しておく方法も良いですね。
香典返しはいただいた金額の1/3~半分ほどの金額のものをお返しすることになるので、いただいた金額も合わせて記載しておくとよりスムーズにお返しができます。
香典袋は再利用できない
香典袋の再利用は控えるようにしましょう。ご祝儀袋は箸袋やブックカバーにリメイクされたり、水引アートとして水引の部分をお正月飾りに利用されたりしますが、香典袋はご祝儀袋と比べマイナスのイメージが強いものです。
水引なども見栄えが良いものは捨てがたいですが、リメイクなどはせずに可燃ごみまたは不燃ごみとして処分してください。
香典袋を処分する3つの方法
香典帳に氏名や住所を記載したら、香典袋を捨てられます。
香典袋を処分する方法を、3つに分けて解説します。それぞれのメリットについても紹介しますので、状況やお気持ちに合わせて処分方法を選んでください。
方法 |
メリット |
デメリット |
自治体の可燃ごみとして処分する |
手間が少ない
自分のタイミングで処分できる |
個人情報が流出しないように注意が必要
ゴミとして捨てるのに抵抗がある |
神社やお寺でお焚き上げをしてもらう |
ゴミとして捨てないのでスッキリとした気持ちで処分できる |
費用や手間がかかる |
遺品整理をお願いする時に合わせて処分してもらう |
手間がかからない
その他故人の品も相談しながらまとめて処分できる |
費用が高い |
自治体の可燃ごみとして処分する
香典袋は、一般的な可燃ごみとして処分しても問題ありません。自治体の決まりに従い、可燃ゴミの日に出しましょう。
香典袋には個人の氏名や住所など、個人情報が記されている場合があります。個人情報の流出を防ぐため、シュレッダーなどで細かくしてから処分してください。
穢れたものではないので、塩でのお清めも必要ありません。お香典は個人や遺族への弔意ですので、お気持ちを受け取ったことを確認してから処分すると罪悪感も薄まるでしょう。
神社やお寺でお焚き上げをしてもらう
「どうしてもそのままゴミとして捨てるのに抵抗がある」という方は、神社やお寺でお焚き上げをお願いしましょう。お守りや人形など故人の品で他にもお焚き上げが必要なものがあるなら、合わせてお願いすると良いですね。
お近くにお焚き上げを依頼できる寺社がない場合、宅配でお焚き上げを依頼できるサービスがあります。「一般的にはゴミとして処分できるけど、そのまま捨てづらい」といった想いの詰まった品があるなら、一緒に供養をお願いしましょう。
遺品整理をお願いする時に合わせて処分してもらう
故人の品々を処分する際、遺品整理をお願いする方も多いのではないでしょうか。香典袋はそれほどかさばりませんので、料金の範囲内で処分してもらえるケースがほとんどです。
遺品整理をお願いすれば、残すものや処分するものを相談しながら故人の品を片付けられます。
悪質な業者にご注意ください
遺品整理をお願いするなら、多くの場合不用品回収業者に依頼することになりますが、数ある不用品回収業者の中には悪質な業者も紛れているため注意しましょう。「トラックに積み込んでから法外な費用を請求する」「回収されたはずのものが不法投棄されていた」などの被害も報告されています。
トラブルに巻き込まれないよう、所在地や連絡先など身元が不明な業者には依頼しないでください。ホームページなどを確認し、「一般廃棄物処理業許可」や「古物商許可」などの資格を取得しているか確認しましょう。
ネットなどで事前に口コミを調べておくことも大切です。
当サイトでは地域ごとにおすすめの不用品回収業者をご紹介しております。口コミや費用の相場についてもまとめておりますので、遺品管整理をお考えの際はぜひ参考にしてください。
香典袋を処分する費用の相場
ゴミの日に出す場合であれば処分費用は掛かりません。
お焚き上げを寺社に依頼するなら、3,000~5,000円ほどの費用がかかります。宅配供養も、ダンボール1箱あたり3,000円ほどが相場です。
遺品整理は処分する品の大きさや量によっても変わります。ものが多いお家や広いお家であれば費用は比較的高くなります。
1LDKの場合70,000~200,000円ほど、2LDKであれば100,000~300,000円ほどが費用の相場です。
依頼する業者によっても費用に大きな違いがありますので、複数の業者に見積もりを依頼し、比較してからお願いする業者を決めるようにしてください。
香典袋を処分する費用の相場 |
可燃ごみとして処分する |
無料 |
神社やお寺で供養してもらう |
3,000円ほど |
宅配で供養してもらう |
1箱あたり3,000円ほど(3辺の合計が120㎝ほどのダンボールの場合) |
遺品整理を業者にお願いする |
1LDK 70,000~200,000円
2LDK 100,000~300,000円 |
香典袋を処分するタイミング
香典袋は特に保管期間が決まっていませんので、捨てたいと思ったタイミングで処分して問題ありません。香典をいただいた方の氏名や住所をまとめ終えた後は、裁断して処分してしまって大丈夫です。
念のため、香典返しが終わるまで保管しておく方が多いです。四十九日の法要が済むころにお返しを送るので、そのタイミングで処分するのが一般的です。
もちろんすぐに処分してしまわないといけないわけではないので、気持ちが落ち着くまで手元に置いておくのも良いでしょう。
香典袋の処分ってみんなどうしてる?リアルな声を調査!
実際に香典袋をどのように処分しているのか調査しました。主に2つの声が多かったです。
ご自分で処分する際の参考にしましょう。
一定期間保管して処分した
実家の片付けで香典袋が取ってあったので、まとめて処分しました。
何十枚もあった香典袋はシュレッダーにかけて処分した。他の書類もいろいろあって、40Lのゴミ袋9袋分になった。
香典をもらってから一定期間経ってから処分するという方が多かったです。実家の片付けをしていたら、香典袋のままにお金が入ったままになっていたという声もあります。
処分する前に中身を確認しておくことも大切です。
捨てずにずっと保管している
処分すると誰からいくらもらったかわからなくなるので、保管してます。
なんだか捨てるのに気が引けるので、結局取っておいてます。
香典返しの前に捨ててしまうと、誰からいくら香典をもらったかわからなくなり、トラブルになりかねません。お葬式後すぐに処分するのではなく、一定期間は保管するようにしましょう。
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香典袋の処分に関するよくある質問
お香典袋を処分する際に、よくある質問についてまとめました。香典袋の処分について悩んでおられる方は、是非参考にしてください。
香典袋を保管する期間は?
香典袋を保管する期間について、特に決まりはありません。いただいた方の連絡先をしっかりと控えた後は、気持ちの整理がついた段階で処分してしまって大丈夫です。
四十九日の法要後、香典返しが済むまでは念のため保管しておく方がほとんどです。中には捨てられずにずっと持っておくという方もいらっしゃいますが、それも問題ありません。
保管場所についても特に決まりはありませんが、個人情報が記載されたものですので、その点に注意して保管するようにしてください。
弔電も香典袋と一緒に処分してもいい?
弔電も特に保管期間や保管場所について決まりはありませんので、香典袋と合わせて処分しても問題ありません。
どうしても気が引ける場合は、お近くの寺社に相談してお焚き上げを依頼するのも良いでしょう。
もちろん、気がすむまで保管しておいても大丈夫です。保管する場合は、仏壇の引き出しなどに納めておく方が多いです。
香典袋を処分する時は塩でお清めした方がいい?
香典袋は穢れたものではありませんので、塩を振ってお清めする必要はありません。「そのまま処分するのが気が引ける」という方は、香典をいただいた方のお気持ちを再度確認し、感謝の気持ちを述べてから処分すると良いでしょう。
香典袋を処分する3つの方法 まとめ
香典袋は、そのまま可燃ごみとして処分しても大丈夫です。穢れたものではありませんので、塩でのお清めも必要ありません。
香典袋には住所や氏名など個人情報が記載されているので、個人情報が流出しないようシュレッダーやハサミで裁断してから処分してください。
「どうしてもそのまま処分するのは気が引ける」という方は、お近くの神社やお寺に相談して、お焚き上げしてもらうのも良いでしょう。近隣に寺社がない場合は、宅配でのお焚き上げサービスが利用できます。
遺品整理のタイミングで、他の品々と合わせて処分してもらうといった方法もあります。ご都合やお気持ちに合わせて、処分方法を選んでください。
香典返しが終わった後に処分するのが一般的ですが、保管期間は特に決まっていないので、捨てたいと思ったタイミングで処分しても問題ありません。「捨てたくない」という方は、気がすむまで保管しておくのも良いでしょう。
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