雛人形や日本人形など、飾らなくなった時にどう処分してよいのかお困りの方はいらっしゃいませんか。そのままゴミ箱に捨てる、となると抵抗がありますよね。
人形を手放す方法と言えば「人形供養」ですが、「聞いたことはあるけどよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、人形供養を行う方法について解説します。無料で供養する方法や有料の場合の費用、「そもそも供養って必要なの?」という疑問についても紹介いたしますので、人形の処分にお困りの方は、是非参考にしてください。
人形供養を無料でおこなう4つの方法

人形を供養する方法のなかには無料で供養できる方法もあるので、以下では無料で行える人形供養について紹介します。
無料で供養する方法は、神社やお寺に供養を依頼する方法や葬儀屋や人形店を利用する方法です。
人形の扱いに長けたプロフェッショナルが正式な方法で供養するため、供養方法や供養手順などで不安になることはありません。
別の方法として、自身で人形を供養する方法や生前整理・遺品整理が可能な業者に相談する方法もあります。
自身に最適な方法を選択して、心残りなく人形を手放しましょう。
神社やお寺で供養してもらう
神社やお寺での人形供養は一般的には費用がかかりますが、供養祭や感謝祭への参加によって無料で供養を依頼可能です。
感謝祭とは人形に宿る魂をお祓いし、感謝を込めてお別れするお祭りであり、明治神宮では納められた人形を陳列したのちにお祓いをして清めています。
供養祭や感謝祭は全国各所のお寺神社で実施されており、抜粋した一部をご紹介しますので参考にしてください。
人形供養・感謝祭の予定
|
関東 |
こいのぼり感謝祭 |
埼玉県 不動ヶ岡不動尊總願寺 |
5月第3土曜日 |
いちはら人形感謝祭 |
千葉県 龍善院 |
5~6月の日曜日 |
人形感謝祭 |
東京都 明治神宮 |
10月の日曜日 |
水戸人形感謝祭 |
茨城県 勝願寺 |
11月 |
鴻巣人形供養祭 |
埼玉県 勝願寺 |
11月 |
関西 |
人形祭 |
大阪府 大阪天満宮 |
5月中旬ごろ |
人形供養祭 |
大阪府 四天王寺 |
11月第2土曜日 |
人形供養祭 |
京都府 宝鏡寺 |
11月 第2土曜日 |
供養祭や感謝祭は基本的には、5~6月の春と10~11月の秋に開催されることが多いです。
事前持ち込み不可など各所によってルールは異なるので、詳しい日時や供養方法については各寺社にお問い合わせください。
葬儀屋や人形店で供養してもらう
葬儀屋や人形店では、定期的に人形供養祭を開催しており、雛人形や五月人形、ぬいぐるみなども供養可能です。
一般的には、持参した人形は祭壇や奉奠台に安置され、お祓いして魂を抜いた後丁寧に供養されます。
人形やぬいぐるみなど種類が異なっていてもまとめて受付を行う店舗もあるので、処分に困っているのであればまとめて供養しましょう。
開催日時は寺社と同様、5~6月の春と10~11月の秋に開催しているところがほとんどです。
人形やぬいぐるみの供養・処分を検討されている方は、お近くの葬儀屋や人形店での供養対応を調べてみてください。
メリット
- 無料で供養してもらえる
- ぬいぐるみなども供養してもらえる
自身で人形を供養する
人形やぬいぐるみの供養方法として、自身の手で供養するという方法もあります。
自身で人形を供養する場合は、まず人形に付着した汚れや埃を丁寧にふき取り見た目を整え、お清めの塩をふりかけて終了です。
自身の手で供養する方法は自分の気持ちに折り合いをつける意味合いが大きいため、供養中には今までの感謝を伝えながら行うと気持ちの整理もしやすいでしょう。
人形の供養が完了した後は、きれいな布に大切に包んで自治体ごとのごみの排出日に処分してください。
デメリット
- 寺社や人形店で供養してもらう場合に比べると少し抵抗が残る
生前整理・遺品整理をしてくれる業者に相談する
人形の供養を検討している場合、生前整理や遺品整理を依頼可能な業者に頼む方法もあります。
人形供養のタイミングは業者によって差異はありますが、生前整理や遺品整理を依頼する際には一度相談してはいかがでしょうか。
メリット
- 遺品整理や生前整理をお願いする場合、料金の範囲内で供養してもらえる場合がある
悪質な業者にご注意ください
遺品整理を請け負っている業者の中には、一部ですが悪質な業者も紛れています。名称や所在地、連絡先が分からないような業者には依頼しないでください。
ネットで事前に口コミや評判を検索してから依頼する業者を決めましょう。
「事前に話していた金額よりも数万円も多く請求された」といったトラブルも耳にしますので、口頭での見積もりだけでなく現地まで足を運んでもらう出張見積もりを依頼し、書面でしっかりと見積もりをもらうようにしましょう。「追加料金がかかることがないか」といったことも念のため確認しておいてください。
人形供養以外に無料で手放す方法

人形供養する以外にも、人形を無料で手放す方法はいくつかあります。破損が少なくキレイな状態であれば、必要としている方に譲ることができます。
施設に寄付するなど無料で手放す方法を紹介いたしますので、状況に合わせて選択してください。
施設に寄付をする
保存状態のいいきれいな人形であれば、必要としている施設に寄付する方法もおすすめです。
人形を必要としてくれる方の手に渡るのであれば、人形としても喜ばしいことでしょう。
施設によっては送料が自己負担なことも珍しくないので、送料がかからない施設や持ち込みでの譲渡が可能な施設を探してください。
以下は、人形の寄付や譲渡を受け付けている施設や活動の一例です。
人形の寄付や譲渡を受け付けている施設や活動
- NPO法人 国際子供友好教会
- NPO法人 もったいないジャパン
- NPO法人 ワールドギフト
- NPO法人 グッドライフ
- リボーンプロジェクト
- ユースマイル
- エコトレーディング
デメリット
- 施設によっては送料が自己負担となる
- 受け取ってくれる施設が限られる
掲示板で引き取り手を探す

ジモティーのような地域密着型の掲示板などを利用すると、お住いの地域で人形を必要としている次の引き取り手を探せます。
直接の受け渡しが基本なので、送料や梱包材料費などの費用も一切かかりません。
買取業者に買い取ってもらう

新たに買い手が見つかりそうな状態であれば、買取店に査定を依頼する方法もおすすめです。
新たに人形を飾ってくれる方に渡せるのであれば、処分時の罪悪感も軽減されるでしょう。
おいくらのようなオールマイティーに買取可能なサービスや、雛人形や日本人形などの骨董品を扱う買取店や古美術を扱う買取店も人形買取の需要があります。
買取を依頼する場合、2~3社に無料査定を依頼し、条件が合うところで買取処分を進めましょう。
持ち込みが難しい場合は、出張査定も利用可能なので安心してください。
フリマアプリで売却する

売却する方法としては、メルカリやラクマなどフリマアプリや、ヤフオクなどネットオークションを活用する方法もあります。
出品や交渉などの手間はかかりますが、買取店での査定に納得いかないなら自分で価格を設定できるフリマアプリを使った方が利益を得やすいです。
ケースに入った雛人形などは、重さも大きさもあるので、送料が高くなるケースが多いです。
送料は購入者負担に設定する、もしくは発送するエリアを近隣に限定するなど負担が少なくなるよう考慮しましょう。
メリット
- 売れれば収入になる
- 自分で価格設定できるので利益を得やすい
デメリット
- 出品や発送の手間がかかる
- 直ぐに売れるとは限らない
【地域別】人形供養できる神社やお寺を一覧で紹介

人形供養をしたいけど、近くで対応している場所がわからない…。どこに依頼すればいいの?
このようなお悩みをお持ちの方に向けて、地域別で人形を供養できる神社やお寺をまとめました。
人形を供養できるお寺と神社 |
東京 |
本寿院(大田区) |
5,000円から |
明治神宮(渋谷区) |
3,000円から |
富岡八幡宮(江東区) |
2,000円から |
田無神社(西東京市) |
5,000円から |
感通寺(新宿区) |
6,000円から |
埼玉 |
慈眼寺(秩父市) |
5,000円から |
成田山神護寺(和光市) |
要問い合わせ |
大阪 |
西照寺(大阪市) |
2,000円から |
天神社(門真市) |
5,000円から |
祐照寺(大東市) |
3,000円から |
玉圓寺(堺市) |
3,000円から |
千葉 |
千手観音堂(東金市) |
3,000円から |
長福寿寺(長生郡) |
3,000円から |
御嶽神社(船橋市) |
5,000円から |
兵庫 |
門戸厄神東光寺(西宮市) |
1,000円から |
舞子神社(神戸市) |
5,000円から |
神奈川 |
鶴嶺八幡宮(茅ケ崎市) |
10,000円 |
浄楽寺(横須賀市) |
1,000円から |
近くに神社やお寺がない方は、郵送するか回収業者を利用するのが無難です。
人形供養を終えるまでの流れ

人形供養を終えるまでの流れは、寺社への申し込みからお焚き上げまで以下のように分かれています。
STEP.1
お寺や神社に供養を依頼する
供養祭や感謝祭に合わせて寺社に人形の供養を依頼しましょう。受付は年間あるいは期間限定の場合があるので、事前に確認しておきましょう。
STEP.2
お寺や神社で読経とお祓いをする
持ち込まれた人形は住職によって読経され、宿った魂をお祓いしていきます。
STEP.3
人形をお焚き上げする
お祓いをした人形はお焚き上げとして、火葬によって処分します。お焚き上げ後に残った灰の一部は人形塚に収納されます。
適切な方法や手順によって人形を処分できれば、人形供養はすべて完了です。
人形に宿った魂の供養を行う風習は日本独自のものであり、古くから行われてきたのでぜひ習わしにそって適切な処分を心がけましょう。
有料で人形供養してもらう場合の費用

神社やお寺で人形を供養してもらう場合、費用がかかります。寺社によって費用に違いはありますが、1体あたりおよそ300~1,000円が相場です。
配送での供養サービスをお願いする場合は、箱のサイズによって費用が設定されているケースが多いです。3辺の合計が120㎝ほどのダンボールのサイズであれば、3,000円ほどの費用がかかります。
遺品整理で故人の人形を処分する際の費用は、お家の広さや荷物の多さによって異なります。1Kであれば30,000~80,000円、2LDKで100,000~300,000円が費用の目安です。
人形供養の費用相場
|
神社やお寺で供養してもらう |
1体当たり300~1,000円 |
宅配で供養してもらう |
1箱あたり3,000円ほど(3辺の合計が120㎝ほどのダンボールの場合) |
遺品整理で故人の人形を引き取ってもらう |
1K 30,000~80,000円
2LDK 100,000~300,000円 |
人形の供養は必要?

そもそも「人形の供養って必要なの?」と疑問を持っている方も多いと思います。必ずしも供養してから処分しなくてはいけないわけではなく、そのまま捨てたからと言って法に触れるわけでもありませんし、周りの方に迷惑をかけるわけでもないですよね。
気持ちの問題ですので、抵抗がないのであればそのまま処分しても問題ありません。
古来から日本では「人形には魂が宿っている」という考え方があるので、「そのまま捨てると罰が当たる気がする」「何となく気分が悪い」と思われる方は是非供養してから処分してください。愛着を持っていた人形であれば特に、供養を行った方が気持ちよく手放せるのではないでしょうか。
不用品の処分・生前整理・遺品整理は日本不用品回収センターに!

人形の処分をお考えの方は、是非日本不用品回収センターにご相談ください。他の方法と異なり、ご不要になった人形をお客様のご自宅まで回収しに伺います。
人形以外にも処分したいものがあるなら、まとめて一括でお引き取り致します。
>>日本不用品回収センターの不用品回収
生前整理・遺品整理も承っておりますので、「大量の人形を整理したいと思っている」「故人の人形をどうしようか困っている」といった場合にもご相談いただけます。お電話のお問い合わせは、365日24時間受け付けておりますので、思い立った時にいつでもご連絡ください。
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日本不用品回収センターの特徴
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人形供養についてよくある質問

人形の供養に関するよくある質問や疑問をまとめました。人形を供養したいとお考えの際は、是非参考にしてください。
地域で人形供養をしてくれるお寺や神社を探す方法は?
「地域名 人形供養」で検索すると、人形供養を行っている地域の寺社を見つけられます。地域によっては対応してくれるところがない場合もありますので、見つからない場合は宅配供養サービスなどの利用も検討しましょう。
郵送で供養してくれるところはある?
一部のお寺や神社、葬儀屋などは宅配による供養サービスを行っています。ダンボールに人形を入れて郵送することでお焚き上げを行ってもらえます。
「みんなのお焚き上げ」では、動画でお焚き上げの様子を確認することも可能です。お焚き上げ後は「お焚き上げ証明書」を発行してもらえるため、しっかりとお祓いが完了したことを確認できます。
供養してもらえない人形ってある?
人形のみを供養の対象としているところも多く、ガラスケースに入っている雛人形などは受け付けてもらえない、もしくはプラスの料金がかかるケースがあります。装飾に不燃物の多い五月人形も受け付けてもらえない場合もありますので、持ち込む前に確認してください。
無料で人形供養を行う4つの方法 まとめ
人形供養は、寺社の感謝祭で供養してもらう、葬儀屋や人形店の供養祭にお願いする、自分で供養するといった方法があります。故人の人形で遺品整理をお願いするなら、業者によっては無料で供養してくれる場合もありますので相談してみましょう。
近隣に利用できる寺社や葬儀屋がない場合は、費用がかかりますが宅配供養サービスを利用するのもおすすめです。
損傷がそれほどない状態の人形であれば、寄付やジモディーなどで引き取り手を探すのも良いでしょう。少しでも利益を得たい場合は、フリマアプリや買取店で売却することもできます。
故人の人形を処分する場合、遺品整理を検討してみるのはいかがでしょうか。遺品整理士と不要なものと残すものを相談しながら、故人の品を片付けることができます。
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