身内が亡くなった場合、その方が大切にしていた品々を整理することになります。遺品整理を業者にお願いする方も増えていますが、中にはやばい業者も潜んでいます。
今回の記事では、やばい遺品整理業者の被害にあわないよう、トラブルの事例や業者の選び方をご紹介します。遺品整理の依頼を検討している方は必見です。
この記事を読んでわかること
- 遺品整理業者とのトラブル事例
- やばい遺品整理業者の特徴
- 遺品整理業者を選ぶ時のポイント
- 被害にあった時の対処法
遺品整理はやばい業者が多い?
遺品整理業者にはもちろん信頼できる業者も多いのですが、一部悪質な業者も紛れています。消費生活センターに寄せられた遺品整理に関する相談は、年々増加傾向にあります。
年度 |
件数 |
2013 |
73件 |
2014 |
109件 |
2015 |
90件 |
2016 |
114件 |
2017 |
105件 |
参照:国民生活センター:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル
整理する遺品には大型の家具や家電もあり、細かい生活用品も含めると品物が多く、どうしても時間も労力もかかります。人手が必要となりますが、近年では遠方に住んでいたり単身で暮らしていたりなど親族間の関係性も希薄になっており、団結して遺品整理をするといったことが困難になっています。
そこで頼りになるのが遺品整理業者です。被害増加にはこうした遺品整理への需要の高まりが背景にあります。
被害に遭った消費者の属性をまとめると、女性の方が被害に遭いやすいことがわかります。
性別 |
割合 |
件数 |
女性 |
67.1% |
337件 |
男性 |
32.9% |
165件 |
また、50代以上の年齢層では10人に1人がトラブルに巻き込まれています。
年齢層 |
割合 |
件数 |
20歳代 |
1.6% |
7件 |
30歳代 |
7.4% |
32件 |
40歳代 |
11.8% |
51件 |
50歳代 |
20.1% |
87件 |
60歳代 |
20.8% |
90件 |
70歳代 |
21.0% |
91件 |
80歳以上 |
17.3% |
75件 |
参照:国民生活センター:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル
故人が賃貸に住んでいたなら家賃の支払いなどもあり、遺品整理を先延ばしにするわけにもいきません。大型の家具や細々した品を個人で片付けようとすると膨大な時間がかかりますが、遺品整理業者には経験やノウハウがあり、最短で1日で作業が終わります。
被害に遭わないためにも、契約時は書面での契約を徹底し、相見積もりをとって相場から外れた業者を除外することで高額請求を免れます。
やばい遺品整理業者のトラブル実例
悪質な遺品整理業者によるトラブルは、どのようなものがあるのでしょうか。実際にあった被害の一例をご紹介します。
やばい遺品整理業者のトラブルの実例
- 強引に契約を迫られる
- 不当に高額な費用を請求された
- 遺品の盗難にあった
- 不当に買取された
- 作業が荒い
- 不法投棄される
強引に契約を迫られる
正確な見積もりを出すためには、自宅まで来てもらい直接現状を見てもらう必要がありますが、見積もりだけで終わらず契約するまで居座られるという被害が報告されています。中には、脅迫のような言動や脅しなど強引に契約を迫られることもあります。
居座られた場合も契約は行わず、警察に通報するようにしましょう。
不当に高額な費用を請求された
事前に見積もりを行っているにもかかわらず、見積もりの料金を越えた高額な料金を請求されるケースもあります。書面で見積もりをもらわず口頭で「〇〇円くらいです」と説明をうけただけなら、後からかんたんに料金を変更されてしまうため注意が必要です。
他にも必要のない作業を行って金額を上乗せする、トラックに載せてから追加で報酬を要求してくるといったトラブルもあります。
遺品の盗難にあった
大切な思い出の品が、盗難にあう場合もあります。悪質な業者は、依頼人が見ていないところで高価な品を勝手に持ち去ってしまいます。
高価なものは通常であれば残しておく、もしくは買取してもらうといった選択になりますが、不当に安い金額で買い取られることも。時計やブランド品など高価なものは、特に気をつけて管理しましょう。
不当に買取された
遺品の中には、価値が高いコレクター品や需要が高い製品などもまぎれています。言葉巧みに「価値が低い」と不当に査定され、本来相当な金額で買取されるものが買取されなかったという被害も報告されています。
買取には古物商許可証の取得があるかはもちろん、正当な金額で買取してもらった口コミや評価があるかを調べておくことも重要です。
作業が荒い
遺品は故人を弔う気持ちで丁寧に扱うのが基本ですが、悪質な業者は作業が荒いのも特徴です。故人を供養する気持ちだけでなくスキルや知識がないため、本来で必要な場面で養生を行わず、大切な家具や家を傷つけてしまいます。
「行政の手続きやサービスの解約に必要な重要書類を勝手に捨てられた」という被害も報告されています。
不法投棄といったトラブルも
遺品整理業者が持ち帰った不用品は、通常であれば適正に分別され、それぞれ適切なルートで処理されます。処理に費用をかけたくない悪質な業者は、不法投棄など違法な処分を行います。
個人情報の漏洩にも特に配慮されていないため、不法投棄されたものから個人が特定されることも。その場合、遺族が罰せられる可能性もあります。
やばい遺品整理業者の特徴は?
やばい遺品整理業者の被害にあわないためにも、悪質とされる業者の特徴をご紹介します。
やばい遺品整理業者の特徴
- 所在地や連絡先など必要な情報が不明瞭
- 問い合わせに対する返答が雑でわかりにくい
- 極端に他業者よりも費用が安い
上記のような特徴のある業者には、依頼しないようにしましょう。それぞれの特徴について、順に詳しく解説していきます。
所在地や連絡先など必要な情報が不明瞭
やばい業者は大抵、所在地や連絡先などが不明瞭です。「悪質だった」と思っても、依頼した業者に連絡できなければ対処できずに泣き寝入りすることになります。
ホームページが用意されていても、利用料金の目安や実績がかかれていない場合は注意してください。形だけのサイトを作ることは簡単なので、作業実績を感じないようなホームページであれば避けておくのが良いでしょう。
問い合わせに対する返答が雑でわかりにくい
問い合わせへの対応で、その業者の良し悪しがわかります。やばい業者の場合は、問い合わせへの返答があいまいで、はっきりした答えがわからないことが多いです。
「言葉を濁された」「態度が悪かった」と感じるようであれば、避けるようにしてください。
極端に他業者よりも費用が安い
極端に他業者よりも費用が安い場合も要注意です。トラックに積み込んでから追加料金の支払いを迫られる可能性があります。
追加料金の請求がなかったとしても、安心はできません。処分に費用をかけず、不法投棄している業者もあります。
遺品整理業者を選ぶ時のポイント
故人の大切な品々を破損させたり盗難されたりしないよう、遺品整理業者を選ぶ時のポイントをご紹介します。
遺品整理業者を選ぶ時のポイント
- 事前に見積もりを書面でもらう
- 複数の業者に相見積もりをして相場をチェック
- 電話で問い合わせて対応を見極める
- ホームページで会社の詳細を確認する
- ネットで口コミをチェック
- 遺品整理士が在籍しているかチェック
事前に見積もりを書面でもらう
口頭で「○○円くらいです」と見積もりをされた場合、それを証明できるものもないため簡単に金額を変更されてしまいます。見積もりは必ず書面でもらうようにしましょう。
書面で見積もりをもらった場合、余計な作業がないか内訳の内容もしっかりチェックします。追加で料金がかかることがないかといった点も確認しておくとより安心です。
複数の業者に相見積もりをして相場をチェック
ほとんどの業者は無料見積もりを行っていますので、複数の業者から見積もりを取り比較してから依頼する業者を決めましょう。3社ほど比較することで、遺品整理の費用相場がわかります。
高すぎる場合はもちろん、極端に安い場合も追加料金の請求や不法投棄の恐れがあるため避けておいた方が無難です。
電話で問い合わせて対応を見極める
やばい業者は問い合わせへの対応もよくありませんので、電話の対応である程度見極められます。「質問に対する受け答えがしっかりしているか」「口調は丁寧か」といったことを中心に、電話対応をチェックしましょう。
電話対応でチェックするポイント
- 対応が丁寧か
- 質問に対する返答がはっきりしているか
- 答えにくい質問にも言葉を濁さず返答するか
ホームページで会社の詳細を確認する
ホームページには、業者の良し悪しを判断する材料が詰まっています。まずは連絡先や住所、利用料金の目安など必要な情報、実績など業務を行っている実態がわかるかどうか調べましょう。
やばい業者のほとんどは自治体の許可を得ずに運営しているので、自治体の許可を得ているか確認するのも大切です。遺品整理などで不用品を回収するためには「一般廃棄物収集運搬業許可」「古物商許可」といった自治体の許可が必要です。
許可を得て運営している業者は、会社概要などに「古物商許可 第○○○○号」といった記載があります。
ホームページでチェックする項目
- 住所や連絡先がしっかり記載されているか
- 自治体の許可を得て運営しているか
- 利用料金の目安が記載されているか
- 業務の実績がわかるか
ネットで口コミをチェック
やばい業者はネットでの口コミや評判なども低評価が目立ちます。ネットの情報をすべて鵜呑みにするわけにはいきませんが、写真付きの投稿などは信憑性が高いです。
口コミは「ミツモア」や「不用品回収の窓口」といった不用品回収業者の口コミ投稿サイト、Googleマップ、自社サイトのお客様の声、SNSなどで確認できます。
ネットで口コミをチェックする方法
- 口コミ投稿サイト
- Googleマップ
- ホームページのお客様の声
- SNSで検索する
遺品整理士が在籍しているとなお良い
遺品整理をお願いするなら、遺品整理士が在籍している業者に依頼するのがおすすめです。遺品整理士は遺品整理の専門家で、遺品の取扱いに関する正しい知識があります。
遺品の適切な分別や処理方法だけでなく、ご遺族により沿いながら丁寧に品々を取り扱います。どのようなものを残すと思い出の品とできるか、捨てた方が良いものはどれかといったことを相談しながら片付けすることが可能です。
依頼する遺品整理業者が訪問したら?
遺品整理業者の実態をきちんと調べて、後日整理に訪問してくれることになりました!
依頼する遺品整理業者が決まったら、きちんと事前に見積もりしてもらい、契約に関する説明や見積もり額の提示がなされるか必ず確認してください!
本来、遺品整理業者との契約は訪問購入にあたいします。業者が店舗以外の場所で物品を売買することを訪問購入といいます。
訪問購入は、法によっていくつかの規制がされています。
訪問購入に対する行政規制
- 事業者の氏名等の開示
- 不招請勧誘の禁止
- 再勧誘の禁止等
- 書面の交付
- 物品の引渡しの拒絶に関する告知
- 禁止行為など
契約時は、クーリングオフに関する説明義務があります。契約の書面が交付されたあとも保管しておきましょう。
遺品整理・生前整理なら日本不用品回収センターにお任せください!
遺品整理をお考えなら、日本不用品回収センターにお任せください。遺品整理士が在籍しており「ものが多い場合どこから手をつけるといいか」「思い出の品としてどんなものを残せばいいか」といったことを相談しながら、お客様に寄り添ったサービスを提供いたします。
「残された家族に迷惑をかけたくない」と事前に片づけをするかたも増えてきています。日本不用品回収センターでは生前整理のお手伝いもしておりますので、お気軽にご相談ください。
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日本不用品回収センターの特徴
- 遺品整理士が在籍
- 些細なお悩みも相談しながら片付けできる
- 即日対応可能
- 価値のあるものは買取対応可能
もしもやばい遺品整理業者の被害にあった場合は?
十分に気をつけていたつもりでも、被害にあってしまうこともありますよね。被害にあってしまった時の対処法をご紹介しますので、各所に相談してください。
国民生活センターに相談
「契約したが作業が始まらない」「解約を伝えたら高額なキャンセル料を請求された」など業者とトラブルになった場合は、国民生活センターや消費者センターに相談しましょう。必要な情報提供や、解約の手続きを進めてくれます。
すでに被害にあってしまった場合も解決のためのアドバイスをもらえますので、泣き寝入りせず一度相談することをおすすめします。
遺品整理業者とトラブルがあった際の連絡先 |
消費者ホットライン |
188(全国統一番号) |
10~16時(土日・祝も対応) |
国民生活センター |
03-3446-1623 |
10~12時 13~16時(平日のみ) |
警察に相談する
契約するまで居座られたような場合、その場を収めるために契約を進めてしまいたくなりますが、まずは契約を中断させることが大切です。激しい口調で契約を求められる、脅しともとれるような言動はもちろん、居座られた場合もすぐに警察に通報しましょう。
やり取りをボイスレコーダーなどで録音しておくと、被害の証拠になります。
実際に被害にあった場合も、国民生活センターに相談しながら必要に応じて警察にも連絡してください。
遺品整理にはやばい業者が多い? まとめ
遺品整理業者には、一部ですが悪質な業者も紛れています。「故人の大切な品を雑に扱われた」「不当に高額な費用が請求された」といったことがないよう、ホームページを確認して自治体の許可を得て運営しているかどうか確認してください。
ネットでの口コミや評判を確認しておくことも大切です。
相場から外れた業者に依頼してしまわないよう、3社ほどから書面で見積もりをもらい、比較してから依頼するところを決めてください。費用が高すぎるところはもちろん、費用が安すぎるところも追加請求されるケースが多いため注意が必要です。
居座られたり脅されたりした場合は、契約を進めずに警察に通報しましょう。被害にあってしまった場合も、警察や国民生活センターに相談してください。
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